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結婚しないで独身のままでいい?現状維持バイアスの影響とは

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現状維持バイアスとは?

面談にお越しになる方の中には、結婚したほうがいいのか?このまま独身でもよいかもと悩んでいる方もいます。

また、婚活をしていたとしてもやはり結婚せずに独身でもいい、と現状維持バイアスの影響を受けている方がいます。

現状維持バイアス(status quo bias) とは、人が変化を避けて「今の状態を続けよう」とする心理的傾向のことです。

  • 変化に伴う 不確実性やリスク を避けたい。
  • 現状を変えるには 意思決定とエネルギー が必要。
  • 変化した結果「後悔」するのを恐れる。

という理由から、「今のままでいいや」と感じやすくなります。

例:

  • スマホのキャリアを変えない。
  • 使い慣れたアプリから乗り換えない。
  • 職場環境に不満があっても転職しない。

ここからは、現状維持バイアスが独身と結婚の関係についてどのように影響しているのかを説明します。自分の立ち位置、現状を理解して、婚活されると良いと思います😊

現状維持バイアスと「独身/結婚」の関係

このバイアスは「独身でいること」や「結婚している状態」にも強く影響します。

独身の場合:

独身を続ける人には、次のような現状維持バイアスが働くことがあります。

  • 「今の自由な生活が心地よい」
  • 「結婚すると面倒や制約が増えそう」
  • 「結婚してもうまくいかなかったら嫌だ」

→ つまり、「変化(結婚)」に伴うリスクや不確実性を避け、現状の安心感を維持しようとする心理です。
→ 特に、仕事や趣味、友人関係が充実している人ほど、この傾向が強く出やすいです。

結婚している場合:

逆に、結婚している人にも現状維持バイアスは働きます。

  • 「離婚して一人になるのは怖い」
  • 「今の生活に不満はあるけど、変えるのは大変」
  • 「子どもや社会的な立場を考えると離婚できない」

→ 変化を起こすよりも、「現状の安定(たとえ不満があっても)」を選びやすくなります。

現状維持バイアスの本質

このバイアスの根底には、

  • 「失うこと(loss)」への恐れ(=損失回避)
  • 「変化に伴う不確実性」への不安
    があります。

実際に人は、得る喜びよりも失う痛みのほうが2倍強く感じる(プロスペクト理論:カーネマン&トヴェルスキー)といわれています。
つまり、「今の生活を壊したくない」という感情が、結婚・独身のどちらの立場でも強力に働きます。

現状維持バイアスを意識的に乗り越えるには?

  1. 「何を恐れているのか」を明確化する
    → 結婚(または独身継続)に対して、何がリスクだと感じているのかを書き出してみる。
  2. 小さな変化から試す
    → 結婚をいきなり決断するのではなく、まず同居や共同生活など中間的なステップを取る。
  3. 将来の後悔をシミュレーションする
    → 「10年後も今のままだったらどう思うか?」と想像してみる。
  4. 第三者の視点を入れる
    → バイアスは自分では気づきにくい。信頼できる友人やカウンセラーに意見を聞くのも有効。

比較

観点独身における現状維持バイアス結婚における現状維持バイアス
主な感情自由・安定を失いたくない安定・立場を失いたくない
リスクの認知結婚は不確実・リスクが多い離婚や変化はリスクが大きい
結果結婚に踏み切れない関係を変えられない

「現状維持バイアスを減らす」=「変化に対して前向きに意思決定できるようにする」ということですね。
これは単なる意志の問題ではなく、脳の「損失回避」「不確実性回避」を少しずつ慣らす訓練によって改善できます。

実践トレーニング

心理学・認知行動科学の観点から、5つの実践的トレーニング法を順を追って説明します。

「損失回避」を自覚する ― メタ認知トレーニング

目的:現状維持バイアスの第一歩は「気づくこと」。
自分が“変化を避ける理由”が合理的判断ではなく感情的回避であることに気づく練習です。

方法:ジャーナリング(思考の見える化)

  1. 何かを変える決断を迷っているときに、次の2列を書きます。
    • A列:「変えたくない理由」
    • B列:「変えたほうがいいと思う理由」
  2. A列の理由を1つずつ見て、「これは“恐れ”か“事実”か?」を区別します。
    例:「結婚して失敗したら嫌だ」→ 恐れ
       「相手との価値観が明確に合わない」→ 事実

👉 恐れと事実を分けるだけで、バイアスの影響がぐっと減ります。


「小さな変化」に慣れる ― ステップ化トレーニング

目的:脳は大きな変化を「危険」とみなします。
そこで、“安全な変化”を積み重ねることで「変化耐性」を高めます。

方法:マイクロチャレンジ法

  • 毎週、小さな変化をひとつ実行します。
    例:
    • 新しいカフェに行く
    • 服の色を変える
    • 通勤ルートを変える
    • 使ったことのないアプリを試す

「変化しても大丈夫」という成功体験を積み重ねることで、変化への抵抗感が減ります。


「未来の自分」を可視化する ― メンタルシミュレーション

目的:現状維持バイアスは「今の安心感>未来の可能性」という比較から生じます。
未来をよりリアルに感じると、変化へのモチベーションが高まります。

方法:未来ジャーナリング

  • 「今の状態を10年続けた自分」と「変化した未来の自分」を、物語として書き出す。
  • できれば、感情・環境・人間関係なども具体的に想像する。

例:

現状維持した10年後 → 一人で快適だが少し孤独を感じる
変化した10年後 → 家族との関係で新しい課題はあるが、充実感がある

👉 “未来の痛み”や“未来の喜び”を可視化すると、現状への執着が弱まります。


「確率思考」を身につける ― 認知再構成法(CBTの応用)

目的:現状維持バイアスでは、「変化=失敗のリスク」と極端に考えがちです。
そこで、リスクを定量的に考え直す訓練を行います。

方法:確率再評価

  1. 「最悪のシナリオ」を書く(例:結婚して後悔する、離婚する)
  2. それが実際に起こる**確率(%)**を冷静に見積もる
  3. 次に、「最良のシナリオ」も同様に書き、確率を推定
  4. 両方を比較して、「実際の期待値(平均的な結果)」を想像

👉 感情に支配されず、「どちらの選択が長期的に望ましいか」を冷静に判断できるようになります。

「決断の練習」をする ― 意図的決断トレーニング

目的:現状維持バイアスの根は「決断疲れ」と「後悔恐怖」です。
意図的に「決断 → 実行 → 振り返り」を繰り返すと、決断力が鍛えられます。

方法:

  1. 日常の小決断(食事・服・予定など)を「直感で即決」してみる。
  2. 結果をジャーナルに記録し、「後悔しなかった割合」を書く。
  3. 「決断しても大丈夫」という認知の再強化を行う。

👉 こうして「決断しても致命的にはならない」という脳の学習が進み、変化への恐怖が減ります。

トレーニング継続のコツ

  • 完璧主義を手放す:「100点の選択」より「実行できる選択」
  • 失敗を「学び」と再定義する
  • 自分に「仮の決断」を許す(試しに○ヶ月やってみる、など)

効果

トレーニング狙い効果
メタ認知トレーニングバイアスの自覚思考の客観化
マイクロチャレンジ法小さな変化への慣れ変化耐性UP
未来ジャーナリング未来の可視化モチベーションUP
確率再評価法感情→合理的思考リスク認知の修正
意図的決断練習決断恐怖の緩和実行力の強化

決断力の強化

2冊目の著書「婚活はがんばらないほうがうまくいく」にも、決断力の強化方法についても記載していますので、参考にしてください。

まとめ

現状維持バイアスは、婚活・結婚だけではなく、日々の生活にも影響を及ぼしています。

変化を好む人がいる一方で、変化を好まない人もいます。

ただ、長い人生の中で、変化をしないということがある時、恐怖という気持ちに変わることがあるのです。

この恐怖が訪れた時に、あの時○○しておけばよかった、とならないように、今できることを真摯に行いましょう。

とくに、「結婚」においていえば、いつでも結婚のチャンスは訪れるかもしれませんが、年齢が若い時のほうがご縁には近づきやすいのは事実です。

「独身のままでいいかも」これが本音ならよいのですが、少しでも結婚したいという気持ちがある人は、諦めないで婚活を続けましょう。

当結婚相談所に入会せずとも、個別相談を受け付けています。ご希望の方は、ラインから予約をお願いします。

⇒ https://lin.ee/dOjVZIo

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