
結婚相談所のカウンセラーとして、日々多くの会員様のサポートをする中で、避けて通れないテーマがあります。それが妊娠・出産と年齢の関係です。
先日、池上文尋先生の「結婚相談所仲人のための妊活サポート」という勉強会に参加しました。この勉強会を通じて、改めて感じたことがあります。婚活と子供の問題は、切っても切れない関係にあるということです。
特に、子供を希望される方にとって、年齢と妊娠率の関係を知っておくことは非常に重要です。この知識があるかないかで、婚活の進め方や、結婚後の選択肢が大きく変わってくるのです。
この記事では、婚活中の方、特に30代以降で婚活をされている方に知っておいていただきたい、妊娠と年齢の現実、そしてキャリアと出産を両立させるための選択肢についてお伝えします。
多くの方がご存知かもしれませんが、女性の妊娠率は年齢を重ねるごとに低下していきます。これは医学的な事実であり、どんなに健康に気をつけていても、避けられない生物学的な現実です😂
具体的には、以下のような傾向があります。
20代前半〜後半
最も妊娠しやすい時期。自然妊娠率も高く、妊娠・出産のリスクも比較的低い。
30代前半
まだ妊娠率は比較的高いものの、20代と比べると徐々に低下し始める。
30代後半
妊娠率の低下が顕著になり始める。不妊治療が必要になるケースも増える。
40代以降
自然妊娠率はさらに低下し、流産率も上昇する。高度な不妊治療が必要になることが多い。
年齢とともに妊娠率が低下する主な理由は、卵子の老化です。
女性は生まれた時から卵子を持っており、新たに作られることはありません。つまり、年齢を重ねるということは、卵子も同じだけ年齢を重ねるということなのです。
卵子が老化すると、以下のような影響があります。
一方、男性の精子も年齢とともに質が低下しますが、卵子に比べると老化の速度は緩やかです。精子は常に新しく作られるため、女性の卵子ほど年齢の影響を受けないのです。
婚活中の方、特に30代以降の女性にとって、この現実を知っておくことは非常に重要です。
「結婚してから考えればいい」では遅い場合がある
結婚相手を慎重に選ぶことは大切です。しかし、時間をかけすぎることで、子供を持つという選択肢が狭まってしまう可能性があることも、頭に入れておく必要があります。
もちろん、子供を持つことだけが結婚の目的ではありません。しかし、子供を希望している場合は、年齢と妊娠率の関係を理解した上で、婚活のスケジュールを考えることが重要なのです。
先日、こんなお話を聞きました。結婚相談所で出会い、順調に交際を進めていたカップルの話です。
男性の希望
今すぐにでも子供が欲しい。結婚したらすぐに妊活を始めたい。
女性の希望
もう少しキャリアを積みたい。すぐに妊娠・出産するのは難しい。
この二人は、お互いに相手のことを大切に思っていました。性格も合い、価値観も似ていて、とても良いカップルだったのです。
しかし、子供を持つタイミングについての意思疎通がうまくいかず、最終的に結婚は破談になってしまいました🥲
この話を聞いたとき、とても残念に思いました。本当に「縁がなかった」の一言で片付けてしまっていいのでしょうか。
もし、二人が妊娠・出産に関する知識や、現代の医療技術についてもっと知っていたら、もし、キャリアと出産を両立させる選択肢を知っていたら、違う結末があったかもしれません。
結婚の縁というのは、あるようでない。しかし、知識と選択肢があれば、作り出せる縁もあるのではないかと思うのです。

ここで、一つの選択肢をご紹介したいと思います。それが結婚してから、卵子と精子を受精させて、受精卵を凍結保存しておくという方法です。
これは、まだ一般的な方法ではありませんが、キャリアと出産の両立を考える女性にとって、有効な選択肢の一つとなり得ます。
受精卵凍結とは
体外受精の技術を用いて、卵子と精子を受精させ、できた受精卵を液体窒素で凍結保存する方法です。この受精卵は、将来妊娠を希望するタイミングで解凍し、子宮に移植することができます。
なぜ若い時の受精卵が良いのか
受精卵凍結の最大のメリットは、若い時の卵子の質を保存できるという点にあります。
例えば、30歳で結婚して受精卵を凍結した場合、35歳や40歳でその受精卵を使用しても、卵子の質は30歳の時のままです。これにより、年齢による妊娠率の低下を最小限に抑えることができるのです。
妊娠・出産において、母体の健康状態も非常に重要です。しかし、池上先生の勉強会で学んだことは、卵子の老化を防ぐ方法を先に考えた方が良いということでした。
なぜなら、精子よりも卵子の方が老化しやすいからです。
母体の健康は、ある程度コントロールできます。運動や食事、生活習慣の改善によって、健康な状態を維持することは可能です。しかし、卵子の老化は、どんなに健康に気をつけていても避けられません。
だからこそ、早めの受精卵凍結が有効な選択肢となるのです。
現代の女性は、本当に多くのことを考えなければなりません。
男性ももちろん同様の悩みを持っていますが、特に妊娠・出産という点において、女性は時間的な制約がより厳しいのが現実です。
ここで提案したいのが、キャリアを積みたい方は、先に結婚をして受精卵を凍結するという選択肢です。
この方法なら、以下のようなメリットがあります。
1. 若い卵子の質を保存できる
結婚後、比較的若いうちに受精卵を凍結しておくことで、将来の妊娠率を高く保つことができます。
2. キャリアに専念できる
すぐに妊娠・出産をしなくても、将来の選択肢を残しておけるため、安心してキャリアに専念できます。
3. 夫婦で計画を立てられる
「いつ子供を持つか」を、夫婦で話し合いながら計画的に決めることができます。
4. 心理的な余裕が生まれる
「早く子供を作らなければ」という焦りから解放され、仕事にも家庭にも落ち着いて向き合えます。
受精卵凍結には、もちろん費用がかかります。体外受精の費用、凍結保存の費用、さらに毎年の保管料なども必要です。
しかし、ここで考えていただきたいのは、キャリアを積みたいと考えている女性は、一般的に年収も高い傾向にあるということです。
もし、あなたが自分のキャリアを大切にしたいと考えているなら、その未来への投資として、受精卵凍結の費用を考えてみる価値はあるでしょう。
もちろん、経済的な状況は人それぞれですから、無理をする必要はありません。しかし、選択肢として知っておくことには大きな意味があるのです。

先ほどご紹介した破談になったカップルの話に戻りましょう。
もし、この二人が受精卵凍結という選択肢を知っていたら、どうだったでしょうか。
このような計画を立てることで、二人の希望を両立させることができたかもしれません。
婚活においては、様々な知識が必要です。
そして、妊娠・出産に関する知識も、その一つなのです。
特に、30代以降で婚活をされている方、子供を希望されている方にとって、年齢と妊娠率の関係や、現代の生殖医療技術について知っておくことは非常に重要です。
もちろん、受精卵凍結という選択肢が、全ての人に適しているわけではありません。
それで良いのです。大切なのは、様々な選択肢を知った上で、自分自身で判断するということです。
知識がなければ、選択することもできません。しかし、知識があれば、自分の状況や価値観に合わせて、最適な選択をすることができます。
結婚を考える相手と、子供について話し合うことは非常に重要です。
これらのトピックは、結婚前にしっかりと話し合っておくべきです。結婚してから「考え方が違った」と気づいても、遅い場合があります。
婚活中から、自分の体の状態を知っておくことも大切です。
自分の体の状態を知ることで、より現実的な人生計画を立てることができます。
結婚相談所のカウンセラーは、多くの成婚事例を見てきています。様々なカップルが、どのように子供の問題と向き合い、解決してきたかを知っています。
悩んでいることがあれば、遠慮せずに相談してみましょう。一人で抱え込まず、専門家の知識や経験を活用することで、より良い選択ができるはずです。
婚活と妊活は、切っても切れない関係にあります。特に、30代以降で婚活をされている方、子供を希望されている方にとって、年齢と妊娠率の関係を知っておくことは非常に重要です。
この記事でお伝えしたかったこと
最終的には、あなた自身の選択
どの道を選ぶかは、あなた自身が決めることです。すぐに子供を持つのも、キャリアを優先するのも、どちらも正解です。
大切なのは、知識を持った上で、後悔のない選択をするということです。
婚活は、単にパートナーを見つけるだけでなく、自分の人生をどう設計していくかを考える機会でもあります。妊娠・出産についての知識も含めて、幅広い視点を持って婚活に取り組んでいただければと思います。
そして、もし悩んだときは、一人で抱え込まず、結婚相談所のカウンセラーや医療の専門家に相談してください。あなたの幸せな未来のために、私たちはサポートを惜しみません🥰
当結婚相談所に入会せずとも、個別相談を受け付けています。ご希望の方は、ラインから予約をお願いします。
