
結婚相談所で長年アドバイザーとして活動していると、さまざまな会員様のストーリーに出会います。その中でも特に心配になるのが、過去に「モラハラ男性」と交際していた女性会員様の存在です😟
小規模結婚相談所では、定期的に会員様同士のご紹介会を開催していますが、そこで耳にする過去の恋愛話の中に、モラハラ被害の経験が含まれていることがあります。
もちろん、カップル間で意見がぶつかることや、喧嘩でお互いに傷つけ合ってしまうことは、どんな関係にもあり得ます。しかし、明らかに「モラルハラスメント」と呼ぶべき関係性に陥っていた方がいるのも事実です。
この記事では、婚活中の方が同じ過ちを繰り返さないよう、モラハラ男性の特徴と見抜き方、そして幸せな結婚をするためのポイントをお伝えします。
モラルハラスメント、略してモラハラとは、言葉や態度によって相手の心を傷つける精神的な暴力のことです。身体的な暴力と違って外傷が残らないため、被害者自身も気づきにくいという特徴があります🧐
恋愛や結婚関係におけるモラハラは、以下のような行為を指します。
言葉による攻撃:相手を否定したり、バカにしたり、人格を否定する発言
無視や拒絶:急に話しかけなくなる、存在を無視する、冷たい態度をとる
支配的な行動:相手の行動を制限したり、監視したり、孤立させる
責任転嫁:自分の非を認めず、すべて相手のせいにする
モラハラ加害者の多くは、初対面や交際初期には非常に魅力的に見えることがあります。優しく、紳士的で、相手を大切にしているように振る舞います。
しかし、関係が深まり、相手が逃げにくくなったと判断すると、徐々に本性を現し始めます。このため、被害者は「あの頃の優しい彼に戻ってくれるはず」と期待し、関係から抜け出せなくなってしまうのです。
婚活中に出会う男性の中から、モラハラ気質のある人を見抜くためのチェックポイントをご紹介します。
特徴
このタイプの人は、物事を常に「正しい」か「間違っている」かの二択で判断しようとします。グレーゾーンや曖昧な状況を極度に嫌い、納得できないことに強い嫌悪感を抱きます。
人生には白黒だけでなく、グレーな部分がたくさん存在します。状況によって判断が変わることや、人それぞれ考え方が違うことは当然です。しかし、このタイプの人はそれが理解できません。
見抜くポイント
会話の中で、以下のような発言が多くないか注意してみましょう。
理想的なパートナー像
対照的に、柔軟性のある人は「こんなこともあるよね」「確かにそういう考え方もあるね」と、多様な価値観や状況を受け入れることができます。
婚活では、こうした心に余裕があり、理解力のある相手を選ぶことが、幸せな結婚生活につながります。
特徴
自分の中で形成された思い込みや固定観念が強固で、それを他人にも強要するタイプです。「こうあるべき」「これが常識」といった考えが強く、その基準に合わない行動を取る人に対して、高圧的な態度をとります。
特に親しい関係になると、その態度はより強くなります。恋人や配偶者といった近しい存在に対してこそ、自分の価値観を押しつけようとするのです。
具体例
たとえば、「人は遅刻しないのが常識」という考え。確かに社会人として時間を守ることは大切です。しかし、電車の遅延や急な体調不良など、どうしても遅れてしまうことは誰にでもあり得ます。
このような時に、「絶対に許せない」と怒り狂うのか、「こんなこともあるよね」と理解を示せるのかで、相手の人間性が見えてきます😮
注意点
ただし、婚活中のお見合いでは、あなた自身が遅刻しないよう十分に気をつけてください。初対面での遅刻は、相手に悪い印象を与え、今後の関係に影響します。ここで言いたいのは、交際が進んでからの日常的な場面での対応についてです。
理想的なパートナー像
心に余裕があり、相手の状況や背景を理解しようとする姿勢がある人を選びましょう。「理想」を押しつけるのではなく、「現実」の相手を受け入れられる柔軟性が、長続きする関係の鍵です。
特徴
会話の中で頻繁に相手の発言を訂正したり、話の途中で「何が言いたいの?」と結論を急かしたりするタイプです。
このような人は、「正しい指摘をすることがいいこと」「論理的に話すべき」といった思い込みを持っています。しかし、日常会話は論理的な議論ではありません。感情や雰囲気を共有したり、とりとめのない話を楽しんだりすることも、コミュニケーションの大切な要素です。
男性に多いパターン
これは特に男性に多く見られる傾向です。女性が日常の出来事を話しているだけなのに、「それは違う」「そうじゃなくて」と話の腰を折ったり、揚げ足を取ったりします。
女性は必ずしも解決策やアドバイスを求めているわけではなく、ただ話を聞いてほしい、共感してほしいと思っていることが多いものです。それを理解できず、常に「正誤」や「結論」を求めてくる人とは、会話すること自体がストレスになります。
見抜くポイント
デート中の会話で、以下のような態度が見られないか観察してみましょう。
結婚後の生活を想像する
こうした人と結婚すると、毎日の何気ない会話でさえ、責められたり否定されたりするストレスにさらされます。家庭が安らぎの場ではなく、緊張と不安の場になってしまいます。
結婚生活では、相手の話に耳を傾け、共感し、穏やかにコミュニケーションできる相手を選ぶことが、幸せへの近道です。
モラハラ男性に繰り返し惹かれてしまう女性には、いくつかの共通した心理的特徴があります。
自己肯定感の低さ
自分に自信がなく、「私なんて」という思いが強い女性は、相手から否定されても「やっぱり私が悪いんだ」と自分を責めてしまいます。
承認欲求の強さ
「認められたい」「愛されたい」という気持ちが強いと、時折見せる優しさに過剰に反応し、「この人は本当は優しい人なんだ」と信じ込んでしまいます。
共依存的な関係性
「この人を変えられるのは私だけ」「私が支えなきゃ」という使命感が、不健全な関係から抜け出せない原因になります。
過去の家庭環境
幼少期に厳しい親や支配的な親のもとで育った場合、そのような関係性が「普通」だと感じてしまうことがあります。
一方、モラハラ気質のある男性は、初期段階では非常に魅力的に振る舞います。
理想的なパートナーを演じる
最初は優しく、気配りがあり、あなたのことを特別扱いしてくれます。「こんなに理解してくれる人はいない」と思わせるのが得意です。
孤立させる戦略
徐々に、あなたと友人や家族との関係を疎遠にさせようとします。「友達より僕を優先してほしい」といった要求から始まり、最終的には外部との接触を制限しようとします。
罪悪感を利用する
何か問題が起きると、巧みにあなたのせいにします。「君がこうしなければ、僕も怒らなかった」という論理で、被害者であるあなたを加害者のように感じさせます。

交際している段階であれば、関係を解消することは比較的簡単です。お互いに独立した生活基盤があり、法的な手続きも必要ありません。
しかし、結婚してしまうと状況は一変します。
法的な手続きの複雑さ
離婚には時間も労力もかかります。財産分与、慰謝料、場合によっては子どもの親権など、さまざまな問題が絡んできます。
経済的な依存
特に専業主婦になった場合、経済的に自立することが難しくなり、離婚という選択肢を取りにくくなります。
社会的なプレッシャー
「せっかく結婚したのに」「もう少し我慢すれば」といった周囲の声や、自分自身の「結婚を失敗させたくない」という思いが、不幸な結婚生活を長引かせます。
精神的なダメージの蓄積
日々のモラハラによって自己肯定感がさらに下がり、「自分には離婚する勇気もない」「他に行く場所もない」と思い込んでしまいます。
多くのモラハラ被害者が口にするのが、「結婚してから本性が見えた」という言葉です。
交際中は隠していた本性が、結婚という契約によって「もう逃げられない」と判断した途端、露わになるのです。
しかし、よく振り返ってみると、交際中にも小さなサインがあったことに気づきます。ただ、恋愛感情や「結婚したい」という焦りが、そのサインを見えなくさせていただけなのです。

婚活では「早く結婚したい」という焦りから、十分な交際期間を経ずに結婚を決めてしまうことがあります。
さまざまな場面を一緒に経験することで、相手の対応や性格が見えてきます。
チェックすべき場面
恋愛中は視野が狭くなり、相手の問題点が見えにくくなります。だからこそ、第三者の意見が重要です。
結婚相談所のアドバイザーに相談
結婚相談所で婚活している場合、担当アドバイザーは多くのカップルを見てきた経験があります。あなたとお相手の関係性について、客観的なアドバイスをもらいましょう。
「これって普通ですか?」「こういう言動は問題ないでしょうか?」といった些細な疑問でも、遠慮せずに相談することが大切です。
友人や家族の反応に耳を傾ける
あなたの友人や家族が、お相手に対して否定的な反応を示す場合、そこには何か理由があるはずです。
「あの人、ちょっと怖い感じがする」「あなた、前より元気がなくなった気がする」といった言葉を軽視せず、真剣に受け止めましょう。
何よりも大切なのは、あなた自身の直感です。
違和感を無視しない
相手といて、なんとなく緊張する、本音を言えない、顔色をうかがってしまう、といった感覚があるなら、それは健全な関係ではありません。
「考えすぎかな」「気のせいかな」と自分の感覚を否定せず、「なぜこう感じるのか」を掘り下げて考えてみましょう。
幸せを感じられるか
一緒にいて、心から笑えるか、リラックスできるか、自分らしくいられるか。これらは健全なパートナーシップの基本です。
常に気を遣い、相手の機嫌を損ねないように行動している関係は、すでに対等ではありません。
結婚は人生の重要な選択です。「とにかく結婚したい」という目的だけで相手を選ぶと、後で大きな後悔をすることになります😑
結婚の目的は、幸せになることです。不幸になることが分かっている結婚なら、最初からしない方がよほど賢明です。
独身でいることは、決して恥ずかしいことでも、不幸なことでもありません。間違った相手と結婚して不幸になるより、自分らしく生きられる人生の方が、ずっと価値があります。
恋に落ちた時の高揚感や、相手のことで頭がいっぱいになる感覚は、脳内物質の作用によるものです。これは一般的に2〜3年で落ち着いていきます。
結婚生活の大部分は、この「恋愛感情」が落ち着いた後の時間です。その時に試されるのが、人間同士の相性と、お互いを尊重し合える関係性です。
長続きする関係の要素
恋愛感情が薄れても、これらの要素がしっかりしていれば、深い信頼と愛情に基づいた幸せな結婚生活を送ることができます。
あなたが誰と結婚するかは、あなたの人生の質を大きく左右します😀
良いパートナーとの結婚は、人生を豊かにし、困難を乗り越える力をくれます。二人で協力して、お互いの夢を実現していくことができます。
一方、間違った相手との結婚は、人生からエネルギーを奪い、自己実現の機会を失わせます。毎日が苦痛となり、本来のあなたらしさを失ってしまいます。
だからこそ、婚活中は焦らず、慎重に相手を見極めることが何よりも重要なのです。
結婚相談所で婚活する最大のメリットは、専門家のサポートを受けられることです。
一人で判断に迷った時、相手の言動に違和感を感じた時、すぐに相談できる相手がいることは、大きな安心材料になります。
客観的な視点
恋愛中のあなたには見えない問題点も、経験豊富なアドバイザーなら気づくことができます。
過去の事例からの学び
多くの会員を見てきたアドバイザーは、「このタイプの人とはうまくいかなかった」「こういう関係性は要注意」といった知見を持っています。
交際の進め方のアドバイス
どのくらいの期間交際すべきか、どんな場面を一緒に経験すべきか、具体的なアドバイスをもらえます。
「こんなこと相談していいのかな」「大げさかな」と思わず、少しでも気になることがあれば、担当アドバイザーに相談しましょう。
あなたの幸せな結婚を実現することが、アドバイザーの仕事です。どんな小さな疑問や不安でも、真摯に対応してくれるはずです。
もし、あなたの相談を軽視したり、「考えすぎ」と一蹴するようなアドバイザーなら、残念ながらそれは良いアドバイザーとは言えません。別のアドバイザーや相談所を検討することも視野に入れましょう。
最後に、婚活中に気をつけるべきポイントをまとめます😐
相手の言動チェック
自分の感覚チェック
これらのチェック項目に多く当てはまる場合は、要注意です。
婚活の目的は、結婚することではなく、幸せになることです。
焦って間違った相手と結婚するより、じっくりと時間をかけて、本当にあなたを大切にしてくれる相手を見つけることが、何よりも大切です。
モラハラ気質のある人は、初期段階では魅力的に見えることがあります。しかし、慎重に観察し、客観的な意見を求め、自分の直感を信じることで、見抜くことは可能です。
もし今、交際中の相手に違和感を感じているなら、それを無視しないでください。「もう時間をかけてしまったから」「せっかくここまで来たのに」という理由で、不安を押し殺して結婚に進むことは、絶対に避けるべきです。
勇気を持って立ち止まり、本当にこの人でいいのか、もう一度考えてみましょう。そして、一人で抱え込まず、信頼できる人に相談してください。
あなたには、幸せな結婚生活を送る権利があります。そして、それを実現するためのサポートを受ける権利もあります。
恋愛感情は数年で落ち着きます。その後の長い結婚生活を支えるのは、お互いを尊重し、思いやり、協力し合える関係性です。
モラハラ気質のある人との結婚は、あなたの人生から輝きを奪い、自己肯定感を損ない、本来のあなたらしさを失わせてしまいます。
婚活中の今だからこそ、慎重に、そして賢く、相手を見極めてください。
あなたが本当に幸せになれるパートナーと出会い、笑顔あふれる結婚生活を送れることを、心から願っています。
当結婚相談所に入会せずとも、個別相談を受け付けています。ご希望の方は、ラインから予約をお願いします。
