
結婚相談所には、様々な男性会員が登録されています。その中でも特に印象的なのが、高学歴で知識豊富、しかしプライドが高く気難しいタイプの男性です。
高学歴だからこそ、幅広い知識を持っています。それ自体は素晴らしいことです。しかし、婚活においてそれが必ずしもプラスに働くとは限りません😊
ある男性会員のケースをご紹介しましょう。
彼は名門大学出身で、読書家でもあり、本当に博識な方でした。しかし、デートの場が自分の知識をひけらかす場所になってしまっていたのです。
美術館デートでは、作品の解説を延々と語り続ける。レストランでは、料理の歴史や調理法について一方的に講義をする。相手の女性が何を感じているか、何を話したいと思っているか――そうした配慮が欠けていました。
当然、プライドも高かったです。仲人としてアドバイスをしても、言い返されることも多くあります。「でも、女性は知的な会話を求めているはずです」「僕の話は面白いと思うんですけど」――そのくらい気難しく、自分の考えを曲げない方でした。
高学歴男性に多く見られるのが、「正しくありたい」という強い欲求です。議論で負けたくない、知らないと思われたくない、自分の価値を認めてほしい――そんな気持ちが前面に出てしまいます。
女性が何気なく話した内容に対して、「実はそれは正確じゃなくて」と訂正してしまう。女性の意見に対して、「それは論理的におかしい」と反論してしまう。こうした態度が、せっかくの出会いを台無しにしてしまうのです。

婚活は決して楽な道のりではありません。むしろ、辛いことの方が多いかもしれません。
本当に良いことばかりではないのです。それが婚活の現実です。
途中までうまく関係構築できていたのに、ある時を境に急にフラれる――そんなことがざらにあります。
3回目のデートまで順調だったのに、突然「ご縁がなかったということで」と断られる。お見合いから交際に進み、これから深い関係になれると思っていた矢先に、理由もよく分からないまま終了になる。
"なんでうまくいかないのか?"
仲人からアドバイスを受けて、それを次のデートで反映させたとしても、相手がいることです。一人で完結できる仕事とは違います。だから明確な原因がわからず、またふられて落ち込む。そんなことの繰り返しになってしまうのです。
最初は「すぐに結婚相手が見つかるだろう」と自信満々だった男性が、徐々に自信を失っていく姿を、仲人として何度も見てきました。
「自分の何がいけないんでしょうか」「もう婚活をやめたいです」――そんな弱音を吐くこともあります。
特にプライドが高い男性にとって、女性から断られるという経験は、自尊心を大きく傷つけます。仕事では成功してきた、学歴もある、それなのに恋愛ではうまくいかない――そのギャップに苦しむのです😅
しかし、この「痛い目にあう」経験こそが、実は成長のための重要なステップになることがあります。
婚活での失敗は、自分を見つめ直す機会になります。
「もしかして、自分のこの態度が問題だったのかもしれない」「相手の気持ちを考えられていなかったのかもしれない」――そう気づく瞬間が訪れます。
プライドが高い人ほど、この気づきを得るまでに時間がかかります。でも、何度も同じような形で交際が終了すると、さすがに自分の中の何かを変えなければいけないと思うようになるのです。
痛みを経験することで、人は初めて本気で変わろうとします。順調すぎる婚活では得られない、貴重な学びがそこにはあるのです。
そんな気難しい人でさえ、愛されることで変わっていくことがあります。これは本当に不思議なことですが、何度も目の当たりにしてきた事実です。
人の心は本当に不思議なものです。
心は目には見えないものです。でも、確かに「丸くなる」という現象が起こります。
あれほど頑固だった男性が、柔軟になる。言い返すことが多かった男性が、素直に人の話を聞けるようになる。デートで一方的に話していた男性が、相手の話に耳を傾けられるようになる。
こうした変化は、数字で測れるものではありません。でも、長年仲人をしていると、その変化がはっきりと見えてくるのです。表情が柔らかくなり、話し方が優しくなり、雰囲気全体が穏やかになっていく――そんな変化が起こります。
実は、気難しく見える男性の多くは、本当はおちゃめな部分を持っています。
人を笑わせることが好きだったり、優しい一面を持っていたり、甘えたい気持ちを持っていたり――でも、それを表に出すことができずにいたのです。
なぜ本当の自分を見せることができないのでしょうか。
それは、傷つきたくないからです。弱い部分を見せて拒絶されるのが怖いから、カッコつけてしまいます。知的で完璧な自分を演じることで、自分を守ろうとしているのです。
高学歴であるがゆえに、周囲から「頭がいい人」として見られることに慣れています。その期待に応えなければいけないというプレッシャーもあります。だから、素の自分を出すことに恐怖を感じてしまうのです。
しかし、女性から本当に愛されると、その鎧が少しずつ外れていきます。
「ありのままのあなたが好きです」と言われたとき、「完璧じゃなくてもいいんだよ」と受け入れられたとき――男性の心に変化が生まれます。
女性から愛されて母性を受けると、本来の姿が見えてくることもあるのです。男性だからこそ、母性に弱い部分があります。
包み込むような優しさ、受け入れてくれる安心感、無条件で味方でいてくれる存在――そうした母性的な愛情に触れることで、男性は心を開いていきます💕
先ほどの知識をひけらかしていた男性会員は、ある女性と出会って変わっていきました。
その女性は、彼の話を「すごいですね」と素直に聞いてくれるだけでなく、「でもあなたの優しいところが一番好きです」と伝えてくれました。知識の豊富さではなく、人間性を評価してくれたのです。
彼は最初、戸惑っていました。自分の価値は知識にあると信じていたからです。でも徐々に、「ありのままの自分でいいんだ」と思えるようになっていきました。
デートでは、以前のように一方的に話すのではなく、彼女の話に耳を傾けるようになりました。「君はどう思う?」と相手の意見を尋ねるようになりました。知らないことがあっても、「それ知らなかった、教えて」と素直に言えるようになりました。
表情も柔らかくなり、よく笑うようになりました。時には子供のように無邪気に喜ぶ姿も見せるようになりました。それが彼本来の姿だったのです。

彼の婚活は、決してスムーズには進みませんでした。
何人もの女性とお見合いをし、何度も断られ、交際に進んでも続かないことが多くありました。その度に落ち込み、時には婚活をやめようと思ったこともありました。
でも、婚活したことによって、彼は丸くなり、柔らかくなりました😁
もし彼がすぐに結婚できていたら、おそらく気難しいままだったでしょう。プライドの高さも、相手への配慮不足も、変わらなかったかもしれません。
苦労したからこそ、自分を見つめ直すことができました。痛みを経験したからこそ、人の優しさのありがたみが分かるようになりました。愛されることの喜びを、心の底から感じられるようになりました。
そして何より、これからの人生が生きやすくなったのではないかと思います。
結婚生活では、パートナーとの関係性が何よりも大切です。仕事で成功していても、家庭がうまくいかなければ幸せとは言えません。婚活を通じて学んだコミュニケーションの大切さ、相手を思いやる心、素直になることの価値――これらは、結婚生活だけでなく、人生全般において役立つスキルです。
婚活は辛いものです。それは事実です。
でも、その辛さの中に、人間的な成長のチャンスが隠れています。
気難しい性格が丸くなる、プライドの鎧が外れる、本当の自分を出せるようになる――婚活でなければ得られなかった変化かもしれません。
特に高学歴で仕事ができる男性は、人生で大きな挫折を経験することが少ない場合があります。だからこそ、婚活での苦労が貴重な経験になるのです。
愛してくれる人に出会ったとき、その人の人生は大きく変わります。そしてその出会いに至るまでのプロセス全てが、意味のあるものだったと気づく日が来るのです。
そう考えると、婚活も決して悪いものではありませんね。むしろ、人生を豊かにしてくれる、かけがえのない経験なのかもしれません。
当結婚相談所に入会せずとも、個別相談を受け付けています。ご希望の方は、ラインから予約をお願いします。
