
「好きな人と付き合っているのに、なぜか結婚は考えられない」——こんな悩みを抱えている方は、実は少なくありません。適齢期に交際を始めると、周囲からの期待もあり「結婚」の二文字が自然と頭に浮かぶものです。しかし、何年付き合っても、同棲していても、その相手との結婚に踏み切れない。そんな葛藤を抱えている方々を、婚活サポートの現場で数多く見てきました。
彼氏がいても面談にお越しになる方はおられるのです。
今回は、婚活のプロフェッショナルとして、交際はしているけれど結婚には至らない理由を深掘りし、その状況でどう行動すべきかについて、実践的なアドバイスをお伝えします。自分の気持ちと向き合い、最善の選択をするための参考にしていただければ幸いです。
まず理解していただきたいのは、「恋愛」と「結婚」は根本的に異なるものだということです。恋愛は感情の高まりや心地よさを求める関係性ですが、結婚は生活を共にし、人生の重要な決断を二人で下していく長期的なパートナーシップです🥰
恋愛では見えなかった相手の価値観や生活習慣が、交際を重ねることで明確になっていきます。その過程で「この人と人生を共にするのは難しい」と感じることは、決して珍しいことではありません。むしろ、結婚前にそのことに気づけることは、将来的な不幸を避けるための重要なステップとも言えるでしょう。

交際していながら結婚に踏み切れない理由を、婚活の現場で見聞きしたケースから大きく5つに分類しました。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
交際当初は「好き」という感情が先行し、将来のビジョンについて深く話し合わないまま関係が進んでいくことがあります。しかし、時間が経つにつれて、お互いが描く人生設計の違いが浮き彫りになってくるのです。
たとえば、一方は都会でキャリアを追求したいと考えているのに対し、もう一方は地元に戻って家族の近くで暮らしたいと望んでいる。あるいは、趣味やライフスタイルに対する価値観の違いが、日々の会話の中で明確になってくることもあります。
こうした将来像のズレは、恋愛段階では「いつか話し合えばいい」と先送りできても、結婚となると無視できない大きな問題となります。人生の方向性が異なる二人が無理に結婚しても、いずれどちらかが大きな犠牲を強いられることになりかねません。
経済的な問題は、結婚を躊躇させる最も現実的な要因の一つです。従来は「男性の収入が低い」「金銭管理が甘い」といった理由が主でしたが、現代ではより複雑な問題が浮上しています。
特に注目すべきは、家計負担に対する考え方の変化です。最近では、男性側から「子どもができても家計は折半で」とはっきり言われるケースが増えているのです。この発言に、多くの女性が不安を感じています。
なぜなら、妊娠・出産という身体的負担は圧倒的に女性に偏っているからです。医師によれば、出産は交通事故に遭ったのと同等の身体的ダメージを与えると言われています。切迫早産などのリスクがあれば仕事を続けることも困難になりますし、産後の体力回復にも個人差があります。
すぐに仕事復帰できる人がいる一方で、体調不良に悩まされる人も少なくありません。こうした現実を理解せずに「完全折半」を主張するパートナーに対し、将来への不安を感じるのは当然のことでしょう。経済的な話し合いは、お金の問題だけでなく、相手の思いやりや理解の深さを測る指標にもなるのです。
同棲している場合、家事の分担状況が結婚への意欲に大きく影響します。交際中から家事をほとんどしない相手に対し、「結婚したらもっと負担が増えるのでは」という懸念を抱くのは自然なことです。
現代では共働き世帯が主流となっているにもかかわらず、家事や育児の負担が依然として女性に偏っている現実があります。仕事と家事の両立に疲弊する未来が目に見えている状態で、結婚に踏み切るのは難しいでしょう。
家事分担の問題は、単に作業の分配だけでなく、相手の配慮や協力姿勢を示すバロメーターでもあります。「気づいたらやる」ではなく、能動的に家事を担う姿勢があるかどうかが、結婚相手としての適性を判断する重要なポイントとなります。
結婚すると、独身時代や交際時代と比べて自分だけの時間が大幅に減少します。特に一人の時間を大切にするタイプの人にとって、これは大きなストレス要因となります。
趣味の時間、友人との交流、自己研鑽のための学習など、個人的な活動を楽しむ時間が確保できないことへの不安は、結婚を躊躇させる理由の一つです。相手との時間も大切にしたいけれど、自分自身でいられる時間も必要——このバランスが取れないと感じると、結婚への意欲は低下してしまいます。
また、物理的な個人空間の問題もあります。書斎や趣味のスペースなど、自分だけの場所が確保できるかどうかも、快適な結婚生活を送る上で重要な要素となります。
子どもを持つか持たないか、あるいは何人欲しいかという問題は、結婚において避けて通れないテーマです。お互いの考えが一致していれば問題ありませんが、一方が子どもを強く望み、もう一方が望まない場合、この溝を埋めるのは非常に困難です。
子どもを持つことへの不安には様々な理由があります。経済的な負担、キャリアへの影響、子育てへの自信のなさ、自由な時間の喪失、そもそも子どもが好きではないなど、理由は人それぞれです。
この問題は妥協が難しい領域であり、どちらかが無理に相手に合わせても、後々大きな後悔や不満につながる可能性があります。結婚前に率直に話し合い、お互いの本音を確認しておくことが極めて重要です。

先ほど経済的不安について触れましたが、この問題はもう少し深掘りする価値があります。現代の経済的不安は、単に収入の多寡だけでなく、お互いの経済観念や負担に対する考え方のギャップから生じることが多いのです😅
特に問題となるのが、妊娠・出産・育児期における経済負担の分担です。「子どもができても家計は折半」という男性の主張には、いくつかの問題点があります。
第一に、妊娠期間中の身体的制約を考慮していない点です。つわりや体調不良で仕事のパフォーマンスが落ちたり、切迫早産などで入院が必要になったりすることもあります。これらは女性の意志に関係なく発生するリスクです。
第二に、出産直後の回復期間を軽視している点です。出産は想像以上に体に負担をかけます。産後すぐに元気に仕事復帰できる人もいますが、産後うつや体調不良に悩まされる人も多く、個人差が非常に大きいのです。
第三に、育児による時間的制約を過小評価している点です。授乳や夜泣き対応など、特に乳児期は母親の負担が大きくなりがちです。この期間に「完全折半」を貫くことは現実的に困難です。
こうした現実を理解せずに機械的な折半を主張する相手に対し、「この人と子どもを育てるのは不安だ」と感じるのは、極めて合理的な判断と言えるでしょう。経済的な話し合いは、相手の思いやりや現実認識の正確さを測る重要な機会なのです。
婚活サポートの現場で頻繁に直面するのが、「現在交際している人がいるが、結婚相手としては考えられない。この状況で婚活を始めてもいいのか」という相談です。
理想を言えば、きちんと現在の関係を清算してから婚活を始めるべきです。これは相手への礼儀であり、新しく出会う方々への誠意でもあります。中途半端な気持ちで婚活を始めることは、誰のためにもなりません。
しかし現実には、完全に関係を解消したと言いながら復縁を繰り返していたり、交際を続けながら並行して婚活をしている方も少なからず存在します。人間の感情は複雑で、きれいに割り切れるものではないからです。
「今の相手と結婚相談所で出会った相手を比較して、最終的に最善の選択をしたい」という考え方も、ある意味で現実的かもしれません。ただし、この場合には絶対に守るべきルールがあります。
まず、お相手に対して誠実であることです。真剣に結婚を考えて婚活している方々に失礼のないよう、マナーを守った行動を心がけてください。デートの約束を簡単にキャンセルしたり、連絡を怠ったりすることは避けるべきです。
次に、自分自身の気持ちに正直であることです。惰性で今の関係を続けているだけなら、それは誰のためにもなりません。時間という貴重な資源を、自分も相手も無駄にしてしまいます。
そして最も重要なのは、決断のタイミングを先延ばしにしないことです。複数の選択肢を持つことは悪いことではありませんが、いつまでも決められない状態が続くのは、関係する全ての人にとって不幸な結果を招きます。
20代後半から30代にかけては、結婚を考える上で非常に重要な時期です。特に子どもを希望する場合、女性にとっては出産適齢期という身体的な制約もあります。この貴重な時期を、将来性のない関係に費やしてしまうのは、後々大きな後悔につながりかねません。
婚活の現場では、「もっと早く決断していれば」という声を数多く聞きます。3年、4年と交際を続けた後に別れ、そこから婚活を始めて結婚に至るまでさらに数年かかることも珍しくありません。気づけば30代後半、40代になっていたという方も少なくないのです。
もちろん、焦って間違った相手と結婚することも避けるべきです。しかし、「この人とは結婚できない」と心のどこかで感じているなら、その直感を無視すべきではありません。時間が経てば状況が改善するということは、残念ながらほとんどありません。
むしろ、年齢を重ねることで「今さら別れて一から始めるのは大変だ」という思いが強くなり、決断がより困難になっていきます。結果として、納得のいかない妥協をしたり、婚期を逃したりするリスクが高まります。
プライベートの出会いから結婚に至るまでの平均的な交際期間は3年程度と言われています。1年で相手の本質を見極め、2年目で将来について真剣に話し合い、3年目で結婚を決める——これが一つの目安となるでしょう。
もちろん個人差はありますが、交際3年を過ぎても結婚の話が具体的に進まない場合は、関係性を見直す時期かもしれません。「もう少し様子を見よう」と先延ばしにすることは、時に最も大きなリスクとなります。
好きで付き合い始めた相手であっても、交際を重ねる中で「結婚相手としては向かない」と気づくことは、決して恥ずかしいことでも失敗でもありません。むしろ、結婚前にそのことに気づけたことを、ポジティブに捉えるべきです。
恋愛と結婚は別物です。感情的な繋がりと、人生のパートナーとしての適性は必ずしも一致しません。適齢期にたまたま出会って交際したからといって、その相手が自動的に結婚相手として最適であるとは限らないのです。
もし現在の相手が結婚相手として適切でないと感じているなら、早めに次のステップに進むことをお勧めします。適齢期の数年間は、人生において非常に貴重な時間です。その時間を有効に使うことが、将来の幸せな結婚生活につながります。
結婚とは何か、自分にとって幸せな結婚生活とはどのようなものか——これらの問いに真剣に向き合い、20代から30代を過ごしてください。周囲の期待や社会的なプレッシャーではなく、自分自身の価値観と向き合うことが、本当に幸せな結婚への第一歩となります。
そして何より大切なのは、決断を恐れないことです。現状維持が最も安全な選択に思えるかもしれませんが、時に変化こそが最良の選択となります。自分の人生を主体的に選択する勇気を持ち、後悔のない決断をしていただきたいと思います。
婚活のプロフェッショナルとして、皆さんが最善のパートナーと出会い、幸せな人生を歩まれることを心から願っています😄
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